CLASSIC スタッフブログ Vol.249
このコーナーでは、クラシックの社員が自分の仕事を通じて気になったこと、面白かったこと、お客様にお伝えしたいこと…などなどを気ままに発信していきます。
今回のブログは営業本部からT・Kがお届けします!
■始めに
日々カーネーションの業務に没頭している私にとって、ブログを書くという行為は、内容や構成を考えるところから始まり、文章と向き合うための時間を確保する必要があります。
それでも “自分のため” と思い、ほかの仕事を少し横に置いて、気楽に書いていこうと思います。
子どもの話を書けばすぐに文字数は埋まりますが、きっと興味のある方は限られていますよね。
せっかくなので、このブログでは業界のことを少し。今回は、以前お茶の水で開催されました、花の国日本協議会「フラワーサミット2025」についての印象を語っていきます。文章中心になってしまうかもしれませんが、ご了承ください。
朝から夜まで(懇親会まで)続いたプログラムでしたが、時間帯ごとにテーマが分かれており、どれも興味深い内容でした。
その中でも特に面白かったものを3つ、僭越ながら紹介させていただきます。

■ヨーロッパ 花産業の環境問題への取り組み
4~5名の登壇者によるセッションでしたが、中でもエフ・エフ・ヒライデ様の内容がとても印象的でした。
ヨーロッパへの出荷に対して、主に海外ユリ生産者の環境取り組みの内容となっているのですが、日本側の環境対応の遅れに気づかされた…という内容となっております。
ヨーロッパ最大市場である FloraHolland では、MPS などの環境認証を持つ花がすでに 90%。
消費者もバイヤーも認証品を当たり前のように求めており、「認証を持っているのが当然」レベルまで浸透しています。
他にもハウス内に鶏を入れて食物連鎖を活用する話なども非常に興味深かったです。
また、農薬の使用だけで訴訟につながったケースも紹介されました。
花業界は自然環境に依存しているため、環境問題への取り組みは業界の未来に直結することを、今一度考える必要があるのでしょうね。
また、セッション内でも触れられていましたが、花の持つ「ウェルビーイング効果」を活用、つまり「花が生活に彩りを与える」という価値を改めて喚起する必要が、業界人一人ひとりで持つことが重要だと実感させられました。

■業界の未来を変える生産者の経営改善
続いては、ファームサイド佐川様の講演です。
佐川様が入社した阿部梨園にて、500件の業務改善/経営改善を実行した内容となっています。
苦労が伝わってくると同時に、その手腕で仲間を巻き込み改善活動を続けていく、素晴らしい内容となっていました。
講演の中で少しだけ話されていた、エントロピー増大の話が興味深かったです。
このエントロピーとは「どれだけ状態が乱れているかを示す指標」でして、いわゆる無秩序さですね。
これを現場に置き換えると、①ルールが守られなくなる②手順が勝手に変わる③人によってやり方が変わる、といったことです。
これらを防ぐために「エントロピーの固定化」が必要なわけですね。
標準(ルール)が曖昧だと、あっという間に崩壊=エントロピーが増大します。
そして自然に任せるだけで乱れていくのです。
つまり改善を続けない組織は自然と劣化する、ということです。これは本当に覚えておくべき点だと感じました。
実は、以前ホリエモンのYouTubeで佐川様を拝見したことがあったので、講演直前に気付いて驚きました。
「有名人だ〜!」と思いつつ、帰りにしっかりサイン本も購入しました。
私は品質管理も兼務しておりますため、100の改善。弊社でもやってみたいところです。
■世界の潮流を味方につける
最後に最も感動したのが、弊社会長西尾の講演です。
花業界の未来予測と過去30年間の変化について語っています。特に、産地の移動、大規模化、生産性向上、そして市場の成長に焦点を当てています
特に、海外の世界最大級のバラ農園の写真紹介は圧巻で、近隣の家が豆粒に見えるほどのスケールに驚かされました。
これ以上書くと突っ込まれてしまうので、このあたりで……
■最後に
ついつい熱量を込めすぎてしまい少し疲れましたが、花き業界で働く者として何かしら伝わるものがあればと思い筆をとりました。
業界全体で力を合わせ、花のある豊かな文化をさらに拡げていきましょう。 花のある暮らしっく!

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